2012年12月05日

雑誌掲載作品レビュー(2)「SMALL WORLD II」

何の前触れもなく始まった「雑誌掲載作品レビュー」コーナーですが、第2回は「SMALL WORLD II」です。
本作品はPiO 1986年3月号掲載(1986年5月号に訂正記事あり)の作品です。
私が初めて買ったPiOがこの号でした。そういう意味で思い出に残っている作品です。
1986年8月号には続編の「SMALL WORLD III」が掲載されています。こちらもいずれ打ち込んでみたいと思います。
ところで、「I」はどこへ行ったんでしょうか?情報をお持ちの方はおねがいします。
MiniPiOにも載ってないですよね?
SW2_1.pngSW2_2.png

本作品はいわゆるロールプレイングゲームです。
10x10マス、5階建ての「DEMON TOWER」を登って行き、最上階にいる「デーモン」を倒し、「妖精」を救出するゲームです。
テキストベースでパーティ戦などもなく、システムは非常にシンプルなのですが、イベントやトラップが非常に多く、オールBASICで5500行とかなり長いです。
したがって、打ち込みにはかなりの労力を要します。本作品もそのシートに収録されていたので、当時は打ち込まずに遊べましたが、自力で打ち込んだ場合、たとえOCRを使ったとしてもエラーチェックには細心の注意を要します。エンディング間際で?SN Errorなんて出られた日にはたまったものではありません。
そういう意味で、N6XBasicCheckerはこの作品が生んだといっても過言ではないのです。

特色は
・グラフィックを一切使わないシンプルな画面。
・マップも表示されず、主人公が進める方向だけが画面に表示される。
・サウンドは基本的にビープ音。敵出現時は「ヴン、ヴオオオオオン!」という低音が鳴りかなり迫力がある。
という、かなりストイックなゲームです。
SW2_3.pngSW2_4.png
謎やトラップも、鍵を集めないと開かない宝箱を始め、関所、ワープポイント、落とし穴、呪い、神様など、イベントも盛り沢山です。
マップの情報が乏しい分、マッピングしながら進めていく楽しさがある楽しいゲームです。

一方で、作りの甘いところもあり、
・ほとんどの謎がノーヒント
 関所の通過の仕方とか、特定の敵にしか通じない魔法とか。
 まあ、当時のゲームとしては珍しくもなんともないのですが、あえて言うとプログラムリスト自体がヒント集ですね。
・上のフロアほど強い敵が出るが、フロアごとの敵の強さの落差が激しい。
 また、弱い敵では経験値が入らなくなるので、上のフロアの敵に勝てないけど、下のフロアではレベルが上がらない、という状況に陥る。
・回復アイテムが序盤で買える食料しかない。
 しかもこの食料が買える店は、一度関所を通ると2度と戻れないため、回復アイテムは事実上有限。
 休憩コマンドがあるが、HPが1ずつしか回復しないので、回復し切る前に敵に遭遇してしまう。
・乱数の質があまりよろしくない
 まあ、あれですわ。このゲームプレイ時間が長い割にセーブ機能がないので、エミュレータのどこでもSAVEなど使ってやってるわけですが、自分の行動によって乱数調整する余地が殆ど無いので、一度勝てない敵に遭遇するとロードしてやり直してもまた同じ敵に遭遇してしまい、詰んでしまうという事があります。
 この場合、死んでコンティニューするのが正解なのかな…。
 
こうして見ると色々詰めの甘いところもあるのですが、このオールBASICでグラフィックも使わないゲームの最大の功績は、マシン語がわからないノービスマイコン少年たちに「これなら俺にもできるかも」と思わせたことでしょう。
事実、ベーマガ89年2月号には、これとそっくりの画面構成の「DEMON WORLD」という作品が投稿されています。
(投稿者の名誉のために言っておくと、プログラムの中身はオリジナルのようです)
demonw.png
(画面写真はベーマガからの引用です)

え、私ですか?もちろんやりましたよ。方眼紙に枠を書いて、ひたすらLOCATE文とPRINT文に落としてニヤニヤする遊び。
もちろんゲームの形に持って行くところができないんですけどね…。
SW2_5.png
posted by eighttails at 23:56| Comment(0) | 雑誌掲載作品レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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