2019年01月19日

雑誌掲載作品レビュー(29)「白雪伝説」

今回のお題はマイコンBASICマガジン1987年3月号掲載の「白雪伝説」です。
セーラー服を着て剣を持った女子高生が主人公のアクションRPGです。
「夢幻戦士ヴァリス」の影響を受けた作品と思われますが、筆者はヴァリスの方をやったことがないので主人公の属性が近いという以外の類似点は正直わからないです。
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ゲームの目的は、白雪姫の末裔である女子高生「純子」が、塔に幽閉された7人の小人を救出し、白雪姫に登場した魔女の夫である魔王を倒すことです。
主人公はカーソルキーで移動、ジャンプができます。
スペースキーを押すことで「攻撃」「魔法」「物を拾う/小人を救出」というモード切替が出来ます。魔法モード中に数字キーを押すとマップを表示、敵を弱くする、継続用のパスワードを表示といった魔法を使うことができます。
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ただ、冷静に考えるとモード切替は不必要な仕様で、当たった物によって戦闘、拾得といった動きを切り替えれば十分だったはずです。
ハイドライドなどモード切替があるARPGがよく知られていたので、それに引っ張られてしまったのではないでしょうか。

ゲームの舞台である塔は1フロアあたり4部屋、20階でトータル80部屋とかなり広いマップになります。
また部屋間の移動は一方通行になっている箇所が複数あり、セーブ、マッピングを駆使しないとクリアは難しいでしょう。
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最上階にいる魔王を倒すとゲームクリアなのですが、エンディングはなく、なんと魔王を倒したその瞬間に「END」で終わってしまいます。「END」と表示されるのではなく、BASICの「END」文でプログラムが終了してしまうのです。

他にもツッコミどころがあり、面データのバグにより、プログラム中に用意されているのに出現しないアイテムや、いるはずのない「黒い小人」が存在します。
「黒い小人」とは、部屋のデータの中に小人がいるというフラグが立ってないのに小人の座標の情報だけ入っているため、いるはずのない小人が黒で表示されてしまうという現象です。(小人はPALET文で7人の色分けをしているのですが、小人がいないことを表す「0」のフラグを色に割り当てて黒い小人になる)
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この小人を救出すると別の部屋で出るはずのメッセージが出てアイテム欄が文字化けします。本来いるはずのないキャラが不具合を起こすというのはなんとなく「シュガー・ラッシュ」の「グリッチ」を連想します。
先程マップ中に一方通行の箇所が複数あると書きましたが、これも意図的ではなくマップのバグである可能性もあります。

ところで、このところ「待ってくれ」「魔王の罠」「白雪伝説」と86年〜87年のSR用作品を取り上げてきましたが、1987年9月号で「P6プリンタ・ルーチン」によるリスト出力が採用されるまで、SR用のプログラムはなぜか文字間が異常に開いた形で出力されていました。
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このタイプの出力とProgram List OCRの相性が非常に悪く、前述の3作品はすべて手入力せざるを得ませんでした。
特にこの「白雪伝説」はWIDTH80を前提にした字下げやDATA文の桁調整が行われており、プリンタの出力桁数と合ってないため打ち込みは非常に困難でした。
86年7月号から87年8月号までがこのタイプなのですが、この期間の作品を取り上げるのは当分ないかなと思います。

最後に、このゲームはN66SR-BASIC用となっていますが、66SRでないと正常に動きません。
mk2SRではキャラクターのグラフィックが化けてしまいます。(エミュレータ、実機ともに化けるが化け方が微妙に違う)
キャラPUTにはマシン語を使っていますが、66SRとmk2SRで挙動が異なるというのは珍しいです。
ラベル:PC-6001 ベーマガ
posted by eighttails at 20:27| Comment(0) | 雑誌掲載作品レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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