今回は久しぶりに電子工作ネタです。
PC-6601SR(以下66SR)はPC-6001/6601シリーズの中で唯一セパレートタイプとなっており、赤外線による無線キーボードとなっていました。
現在においてはそれが仇となり、オークション等ではキーボードなしの本体のみで流通するケースが多く、キーボードの入手が非常に困難になっています。
今回、赤外線LEDをRaspberry PiのGPIOでコントロールし、任意のキーボードからPC-6601SRのキーボードと同等の赤外線信号を送るという代替ソリューションを開発しました。
動作イメージはこちらをご覧ください。
PC-6601SR(以下66SR)はPC-6001/6601シリーズの中で唯一セパレートタイプとなっており、赤外線による無線キーボードとなっていました。
現在においてはそれが仇となり、オークション等ではキーボードなしの本体のみで流通するケースが多く、キーボードの入手が非常に困難になっています。
今回、赤外線LEDをRaspberry PiのGPIOでコントロールし、任意のキーボードからPC-6601SRのキーボードと同等の赤外線信号を送るという代替ソリューションを開発しました。
動作イメージはこちらをご覧ください。
さてここから7ヶ月寝かせてラズパイ400日本語版が手に入ったので実機テスト。赤外線LEDとプログラムはそのまま動いてる。 pic.twitter.com/ecoS37L1fC
− Yao Tadahito(八尾 唯仁) (@eighttails) August 1, 2021
これまでも66SRの代替キーボードソリューションは複数発表されていますが、特に今回意識したのは「現在新品で入手できる部品で構成可能なこと」と「マイコンの数珠つなぎや長大な配線を極力避けて取り回しのしやすいハードにすること」です。そのため、入手性の非常に高いRaspberry Piをベースに開発を行い、また最近発売されたキーボード一体型のRaspberry Pi 400に組み込むことで非常にシンプルなハードウェア構成で使うことができます。
キータッチにこだわりのある方は以下の動画のようにRaspberry Pi 3等にお好みのUSBキーボードを接続してお使いください。
冬休みの自由研究。ラズパイのGPIOと赤外線LEDで66SRのキーボードエミュレート。途中でプログラムや回路は1から作り直しになったこともあったけど、実機結合がほぼ一発で通ったのは嬉しい😄 pic.twitter.com/hQZxkkO1S2
− Yao Tadahito(八尾 唯仁) (@eighttails) January 4, 2021
なお、日本語配列キーボード専用になります。ご了承ください。
プログラム、組み込み方法および回路図はGitHubで公開しておりますのでそちらを参照ください。
プログラムはディスクイメージをSDカードに書き込むだけで簡単なのですが、赤外線送信器のハード部分は回路図を参照して自作していただく必要があります。
回路自体は何の変哲もない「Lチカ回路」なので電子工作としては初歩の初歩クラスの易しさなのですが、筆者自身が電子工作初歩レベルなので私から完成品の頒布はないとご認識ください。
プログラムはディスクイメージをSDカードに書き込むだけで簡単なのですが、赤外線送信器のハード部分は回路図を参照して自作していただく必要があります。
回路自体は何の変哲もない「Lチカ回路」なので電子工作としては初歩の初歩クラスの易しさなのですが、筆者自身が電子工作初歩レベルなので私から完成品の頒布はないとご認識ください。
本作は今年の正月休みに1週間ほどで作ったものですが、それだけの期間でできたのは66SRの赤外線信号の仕様解析が済んでいて情報がまとまっていたからで、この場を借りて解析していただいたMORIYAさん、えすびさんに感謝申し上げます。
さて、貴殿の赤外線発光回路ですが、GPIOピンで直接LEDをドライブさせるとあまり到達距離が出ないかなと愚考します。ラズパイのGPIOのドライブ能力は全体で50mAだそうですが、IR-LEDはパルス駆動なら数百mA流すことができます。抵抗2本とトランジスタ1個の追加で行けるので気が向いたらお試しください。5V電源でドライブする場合、Trはコレクタ電流を700mA流せる8050SL、ベース抵抗は220オーム、LEDの電流制限抵抗には4.7オーム程度でいいと思います。とはいえ66SRのIR受光部は元々感度が良くないので、送信側を強化してもあまり結果は変わらないかも知れません。以上余計なお節介だったらすみません。
はじめまして。
ファミリーベーシックやMSXを使った66SR用キーボードアダプタを製作された方ですね。
私自身電子工作の完全な初心者なので、動けばいいや以上のところになかなか気が回らないというのが正直なところでして、到達距離については完全に頭の外にありました。
小学生の頃は視力を落とさないようにと2m以上離れて操作していましたが(今思えば無駄な努力でした)、現在の構成でどこまで届くかは全く検証できておらず、それをやるためのスペースもないのが実態です。
ハードの構成について、ラズパイ400を使うのがコンパクトでいいなと最初は思っていたのですが、キータッチが思った以上にしょぼかったので、好みのメカニカルキーボードのケーブルの先に何かしらのマイコン(ラズパイzeroとか)をつなぐ構成の方が実用的な気がしています。