このシリーズも3年弱くらい更新が滞ってしまっていました。
ネタがなくなったわけではなく、公私ともに多忙になってしまい、P6VXのメンテで手いっぱいになっていました。
今後もこんなペースになってしまいますが、気長にお付き合いいただければと思います。
今回のお題はマイコンBASICマガジン1987年10月号掲載の「THE RETURN OF RAINBOW」、および同1988年9月号掲載の「THE RETURN OF RAINBOW II」です。
内容はサイドビューのアクションパズルゲームで、PC-8801mk2SRからの移植になります。
ちなみに、IとIIでP6移植版の投稿者は別人で、Iは初代機用、IIはSR専用となっています。
■「THE RETURN OF RAINBOW」
プレーヤーは伝説の妖精「Fin」を操作して、魔術師が塔の中に隠した7つの水晶を探し出し、失われた虹をよみがえらせることがゲームの目的です。 ![]()
主人公はカーソルキーで左右に移動、上キーでジャンプまたは上にブロックがある場合は登ることができます。スペースキーを押すと向いている方向にブロックを作り出すことができます。
ブロックをうまく使ってフロア内のカギを取って出口のドアに到達するとステージクリアです。
ジャンプ中や落下中にブロックを出して次の足掛かりにするなど、ロードランナー的なアクション要素も含まれています。
フロア内には敵(魔術師)がいて、複雑な地形の中をかなり的確に追いかけてきます。ところが、ステージ開始直後に初手でブロックを置いて簡単に封じ込められたり、ステージによっては最初から壁の中にいて動けなくなっているなど不遇な扱いを受けており、敵との追いかけっこや駆け引きが楽しめるステージはそれほど多くありません。
また、なぜかP6版は初期設定では敵が出ないようになっており、POKE文で一部のメモリを書き換えると初めて敵が出てくるようになります。敵を出すことによってバグが出たりクリア不能になったりということはないので、このようにした意図は不明です。投稿者がアクションパズルが苦手だったのかもしれません。
最終面はフロア内に隠されている水晶を7つ探し出すとクリアになります。このステージは足場もヒントも全くなく普通にプレイすると膨大な捨てゲーが要求されます。(筆者はリプレイの巻き戻しやリスト解読でクリアしてしまいましたが) ![]()
原作の88版が紹介されていた記事を見つけましたが、画面の解像度の関係か、ステージのレイアウトはかなり手が入っており、一部のステージは別物になっています。
画面はモード4を使っており、グラフィックのパターンに縦縞がないので、RGBモニタの白黒表示想定と思われます。音楽がなくなってしまっているのも寂しいポイントです。 ![]()
■「THE RETURN OF RAINBOW II」
プレーヤーは前作の主人公の子孫「リリス」を操作して、デビアスという敵に奪われた虹の笏(しゃく)を取り戻すのが目的です。
操作とブロックの出し方は同じですが、今回はカギを取って出口に行くのではなく、ステージ内に10個ある紋章を破壊することがクリア条件です。 ![]()
紋章は下から頭突きまたは上からジャンプで踏みつけるとダメージを与えられ、3回当てると破壊できます。
今回の敵は魔術師に加えて、P.casoという名のキュビズムっぽい球形の敵が出現します。魔術師は追いかけてくるのに対し、こちらは外周やブロックに沿ってステージ内を周回します。今作は敵が最大3体まで同時に出現するため、戦略性も増しています。 ![]()
5面おきにステージのレイアウトがパスワードの暗号になっている面があり、この暗号を全部集めると最終面である21面に入れるパスワードになります。暗号の解読は簡単で、カタカナ入力にしてアルファベット、記号を入力すると正解のパスワードになります。 ![]()
21面はデビアスとの戦闘で、スペースで雷の魔法を出し、デビアスに10回当てると倒せます。このステージの難易度は高くありません。それにしても、デビアスのキャラクターがBA-90というのは、もう少し何とかならなかったんでしょうか…。 ![]()
プログラムの方ですが、リストの短縮化のためとメッセージの難読化のためか、DATA文にカナ文字や記号が多用されており、打ち込みやすさを著しく下げています。私はOCRを使ってますがそちらの精度もかなり下がってしまっています。またマシン語のルーチン以外にはチェックサムがないため、手で打ち込むのもかなりの困難と修正が必要になります。(動画を撮る際、何度手直しして最初からやり直しになったかわかりません)
また、リスト1のエラーチェックですが、おそらくプログラムが完成した後にコメント行を挿入したため、エラーが出た場合の行番号表示がずれています。修正するには20行を「L=410」、60行を「L=590」にしてください。
原作の88版が紹介されていた記事を見つけましたが、IIの方はSRで解像度が合わせられたためか、ステージのレイアウトはほぼそのままになってますが、7面だけ別物(移植者の名前が入っている)になっています。
最近は古いページが検索に引っ掛かりにくいためか、プレイ中にこのページを見つけることができず、すべて自力で解いたためクリアまで何週間もかかってしまいました。改めて見てみると、筆者の解法とはだいぶ違います。 ![]()
Iは初代機用ですがIIはSR用のため、15色グラフィックスが非常に美しいです。またIはほぼ無音に近い感じでしたがIIはFM音源の音楽も素晴らしいです。 ![]()
■総評
ベーマガ投稿作品の中でも名作と賞された本作ですが、パズルゲームとしての出来はやはり秀逸です。難易度は非常に高いのですが、理不尽さはなくあくまでパズルゲームとしてのやりごたえです。
一方、P6版はIとII共通してスピードが遅く操作にかなりラグがあるため、落下やジャンプ中、また振り返りながらのブロック生成に失敗することが多く、その点でさらに難易度を上げてしまっています。筆者はエミュレーターの巻き戻し機能を使ってクリアしましたが、実機ではかなり厳しいと思います。
動画を撮りましたのでこちらもご覧ください。I,IIともにクリアした動画は他機種にもないと思います。
また、Iの方は敵ありバージョンで収録しています。

